4日目 アルゲバム再び
| 昨日出会った日本人バックパッカーのみなさんは次の日ケルマーンに向かうとのこと。宿の親父がバスの予約もやってくれるというので便乗してしまった。これでいつ来るか分からないバスを待つこともない。とてもラッキーである。 翌朝ナンとチャイの朝食をとり、バスが出る前のわずかな時間に再びアルゲバムを見ることにする。宿の親父にタクシーの手配を頼むと(タクシー会社というより自家用車をタクシーとして使っているような所が隣にある)着いた次の日すぐ出ていく挙げ句にこんな駆け足でアルゲバムを見に行くのかとあきれられてしまったが、社会人旅行者は時間がないのである。実際バックパッカー達はパキスタンからのリハビリを兼ねて5日間位滞在していたようである。バムはアルゲバム以外には見るべきものがないが、その代わりのどかなイランの田舎町といった風情が街に漂っており、本当はそういう風にゆったり滞在したいんだけどね。 タクシーに40分後迎えに来るよう頼んで慌ただしくアルゲバムに入る。もう日が高く上っていて少し歩くと汗だくになる。見張り塔に登る時間もないので下から見るだけにとどめたが、強烈な日射しの下では日干し煉瓦で出来た街は「死の都」の別称にふさわしい生命の営みをあまり感じさせない雰囲気で、夕日の柔らかな日射しの中で見た昨日のアルゲバムとはまた全然別の表情が見えてよかった。 |
夕方とは違った表情を見せる日中のアルゲバム
ケルマーンへ
| 10:00発のバスに乗ってケルマーンへ戻る。200キロ3時間走って1ドル相当だからイランのバスは安い。しかも足も飛行機のビジネスクラス並に伸ばせ道もすこぶるいいので揺れもない。ケルマーンでは列車のきっぷを受け取った後、モスクを見学する。ここのモスクは外の喧噪とは別世界の静かな、雰囲気で熱心に祈っている人が印象的だった。そのあとはバザールを覗く。バザールではカメラを持っていると撮ってくれとよく言われる。こういう人なつっこさは例えば中国などでは見られないものだ。バザールを一回りした後、昔のハマムを改造したチャイハネでバスに一緒に乗ったバックパッカーと再会し、列車が出る時間まで過ごす。 |
列車でテヘランへ
| チャイハネでお茶とおしゃべりを楽しんだあと駅へ向かう。列車に乗り込むには飛行機に乗り込む時と同じくらい厳しく荷物や身分証明書のチェックされる。旅行会社に発車30分前には駅に着いているよう言われた理由が分かった。車両はややくたびれてはいるが6人1部屋のコンパートメントは居心地がよい。同室になった人は赤の他人とはとても思えないようにお互いもってきた食べ物を振る舞ったり、チャイを取り寄せる。私も持参した柿の種や日本の煙草を振る舞った。柿の種はイラン人は辛いらしく不人気。しかし煙草は人気で朝見ると空になっていた。 ピスタチオ畑や砂漠が広がる外の景色を写真に撮っていると若いカップルに声をかけられ、色々お互いの国の事を聞いた。意外にもイラン人は(多分特に知識階級は)自国の政府のことを余りよく思っていないらしい。この後何度も政府の悪口を言う人に出会った。政治の事はタブーな国が多い中、意外な感じがした。 さてテヘランまでは約12時間の汽車旅なのだが、コンパートメントの人にペルシア語の挨拶を教えてもらったり、件のカップルと食堂車に行ったりして楽しく過ごす。 私のとったルートは無駄にテヘランに戻ることになるため効率が悪い。例えばケルマーンからシラーズに夜行バスで出て、イスファハーンを経由してテヘランに戻ってくるルートがベストではある。しかしバスではあまり味わえない、地元の人と触れあえたことは、その非効率さを補ってあまりあった。 |
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